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ずっと枕元に積んであった本なのですが「スピリチュアルヒーリング」とやらのうたい文句につい後回しにしてしまっていました。
実は今日、またとことん自分がイヤになる出来事があって・・・ 日常とは全然違うところに行ってしまいたい
という欲求にかられたので本の中に逃げ込みました。・・・しなくちゃいけない作業山積みなのに^^;

初雪の降りしきる寒い夜、記憶喪失のホームレスに高級料亭のゴミ袋から拾われた赤ん坊。
包まれていた新聞の写真から「アナン」と名付けられた赤ん坊は不思議な力を持っていた。誰もが赤ん坊のアナンの無垢なまなざしに向かって自分の心の奥底にある真摯な感情を語らずにいられなくなる・・・そしてその感情はアナンを通して青く結晶化するのである。
さまざまなやりきれない事情を抱えて社会の底辺にいる何人ものホームレスがアナンの存在に救われていく。しかし、「アナンのため」に別れるときがくる。
小さな街の小さな小屋で暮らし始め、幼児期を迎えたアナンはその結晶を芸術へと昇華させていく方法を見つける。
アナンの小さな指がつくりだすモザイクは見るものすべての心を癒していく・・・

荒唐無稽なファンタジーなのかもしれません。
「アナンの存在」=「ものごとが良い様に運ぶ象徴」なのですから、はらはらするシーンでも安心していられるという(笑)
幼い無垢なアナンが創り出すモザイクの素晴らしさ。
そして、成長・・・。 周囲とのかかわり・・・。 
この芸術の申し子、美を生み出すために産まれてきた存在がどう育っていくのか
アナンに触れたことによって自分の奥底にあるものに自分自身で向き合うとき、ひとはどう育っていくのか
丹念に描かれた成長物語でした。

鶴の湯に入りに行きたいです^^


飯田譲治さんは映像作家さんですから、ずっと映像化を望んでいらっしゃるようですが、たぶんムリでしょうね~
文章からうけるモザイクが素敵過ぎます。
読者の想像するモザイクに勝てるものはないでしょうから、どんな映画もTVドラマも、たぶんアニメでも失敗するでしょう。



そして。この世界から去りがたかったので、図書館から借りてきました。
ティーン向けの姉妹本です。
「ぼくとアナン」の「ぼく」は仔猫のバケツ(猫の名前)です。
猫視線で描かれたアナン。今夜のお楽しみ^^
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呼んだ?
ん?僕の幼少期のころの出来事が書かれている本があると聞いて、飛んできました(爆)

心温まるファンタジーという感じのお話みたいですね・・・飯田譲治さんの作品はあんまり好きではないんですが、これは、読むべきか。
でも感想を書くと、きっと「これは自分の幼少期の話だ」とか「この時はこんなことを考えていた」とかいう、わけのわからないボケばかりを書いてしまいそうです(苦笑)
あなん URL 2008/05/07(Wed)22:04:11 編集
ひらがなさん♪
文庫にするときにかなり改訂が入っているようなので、ぜひ文庫を^^

アナンがピュアな存在であり、他のあらゆる年代の人たちの苦悩がぶつけられていきますから、単純に「心温まる」とも言い切れないんですが^^;
でも、はい。ぜひ読んでボケかましてください(ぇ
私も飯田譲治さんお得意の「超えた存在、選ばれた存在」ってテーマをさっぴいちゃった方がいいような気はしましたが(笑)
【2008/05/07 23:13】
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