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ひな祭り、というと必ず思い出す1冊の本があります。


この本を読んでミニチュア好きが開花したのかもしれない1冊です(笑)
や?それ以前から人形用のテーブルウェアセット(ナイフ、フォークが1cm弱)が最大のお気に入りおもちゃだった記憶がありますね・・・。とりあえず、この本でさらに資質が磨かれたことは間違いないです。

主人公の女の子の母親がもっていた、戦災で焼けてしまったいまはもうないひな人形・・・その愛らしさと小さなお道具を「自分の場所」からとりだして、大切に飾り付けていく作業が丹念に丁寧に描かれていて。
私は主人公と一緒になって、その存在が自分の手元にないことが寂しくてなりませんでした。
自分のリアルお雛様はあったんですけどね(笑)k月のお顔の整った、ひな壇を組み立ててもらわなければならない大きなお雛様よりこっちのほうがいいのにな~。。。なんて、口に出したことはないと思いますがww
ずっと思っていたように思います。

<前略>
そのおひなさまは、全部がひとつの箱――はば六十センチ、高さ三十センチ、おくゆき五十センチほどの箱におさめられていました。といっても、その箱は、このごろはやりの、ガラスの人形ケースではありません。赤茶のうるしを塗った、ちょっと見には、ふつうの塗り箱ですが、ただちがうのは、箱の一方が、一対のひき戸になっていて、そのひき戸に、ふすま絵のように春の野山の絵がかいてあることでした。
この戸を二まいともはずすと、なかには白木のひな段が、すっぽりはめこまれていました。そのひな段を、そろそろとひきだすと、おくの小さなくらがりに、かわいい小箱が大小七つ、それに、ひな段のはばほどもあるついたてが一まい、おいてあるのが見えました。
さて、ひな段は、塗りの箱にのせると、ぴったりはまる大きさでした。それから、ひな段の一ばん上の、一ばんおくに、まきあげたみすと、そのむこうの遠い山々をえがいたついたてをたてると、あとは、おひなさまをかざるばかりです。
<後略>

ここから七つの箱を次々あけて、おひな様を飾りつけていき、最後に一ばん大きな箱をあけてお道具類を取り出して飾り付けるその作業^^ もう垂涎ものでありました。
それでね、心に決めたんです。
「私に女の子が生まれたら、このおひな様を持たせて嫁に出そう」って(爆)
でね、そうやって考えていたら「ひな壇にしちゃうと遊べないな?」なんて考え始めて。
今考えているビジョンは、塗りの箱の上を箱庭チックに飾り付けられるバージョンだったりします。
変形三段飾りになるのかな?
お座敷の一段たかくなったところにおひなカップルとお世話係の官女さん、板の間に楽人と大臣方、庭先の土の上に(笑)仕丁さん。桜と橘の樹のかげに牛車と駕籠と。
なんかもう、その年その年の平和な物語を作って遊びたいな~ そんなアイテムだったんじゃないのかな・・・
ってねw
高島屋あたりで、単品の小さな小さなお道具をバラで売ってくれているのを見つけてから、
いつか自分で「引き戸の付いた塗りの箱」と「きちんと全部納まる中の箱」と「オリジナルのひな人形(木目込み人形)」を作る! と夢はヒートアップしました。
お嬢が嫁にいくときには持たせてはやれませんが(てか、彼女にも自分のおひな様もういますしw)女の子のお孫ちゃんに恵まれるようなことがあれば・・・「自分で15体作る」のは無理でしょうけれど、好みのお顔の小さな木目込み人形を探す努力はしようと思っています。
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