村の記録&読書記録(笑)
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面白くないわけではないのですが・・・なんだろうな、どこかでのめり込む事を拒否されているような気分になりました。
中篇の連作形式で、東大寺大仏建立~正倉院~藤原仲麻呂の乱~道鏡 までの歴史の流れが朝廷に近いところから目線で語られていきます。陰謀うごめく権力の奪い合い、霊魂や怨霊や、神が身近にいた時代を、実に分かりやすく・・・ああ、そうか・・・ 主役が確定していないから、誰に心を寄せて読んだらいいのか途中で分からなくなるんです。だからどこかで落ち着かないのかもしれません。
あと。登場人物が覚えにくい名前だからでしょうか、最初の人物紹介にイラストが付いているのですが、あれは余計な気がします。
流れだけは史実に沿った小説(や、怨霊や神様がビシバシ出てきますから完全なるフィクションです)なのだとしたら、実に分かりやすい歴史書であると思います。「吉備真備の長女が楊貴妃」なんてのは、ただ奇を衒った部分でしょうけれどね。
楊貴妃のくだりを読んで、「このさらっとした辻褄あわせ的な仕込み」はあの作品に似てる!と思ったのがこれ。
でも、正直な話。こちらの本のほうが数倍面白いですが(爆)
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