村の記録&読書記録(笑)
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ん。。。と。感想に困る作品です^^;
ヤマトのずっと南の諸島の最東に位置し、陽と陰の巫女が重要な役目を果たしている島に「陰の巫女」として生を受けた少女が、愛したオトコの身勝手さに翻弄され16歳で命と娘を奪われて行き着いた先は、この世に未練を残してしまった魂の拠り所・・・黄泉の国の女神イザナミのところだった。
「なぜ自分はここにたどり着いたのだろう」。少女は女神でありながら恨みや悲しみで満ちてしまっているイザナミの話をきく。
「産む神」「男を愛する神」としてもっとも【女】としての意識をつよくもった存在の女神イザナミは不死の存在であるのにも関わらず「産む」ことによって「死」を体験し、愛する男に「穢れである」と断じられ疎まれた。
「生と死」「陰と陽」「光と影」いずれか一方では成り立たず、両極がそろって初めて存在するものとして「あった」筈の女神の存在なしで、黄泉から帰還した男神はアマテラス、ツクヨミ、スサノオを生み、「最高神を得た!」と歓喜する。
・・・自分の存在はどんな意味があったのだろう。
「おまえが1日1000人に死を与えるなら、わたしは1500の産屋を立てよう」
その誓いの言葉通りに、神としての姿を捨てて人間の男の顔をして、女に「命」を分け与え続ける「元ダンナ」の行為。何千年ものあいだ女神は苦悩でのたうちまわる。。。
そして、そんな男神イザナキと少女の産んだ娘、夜宵(やよい)の運命が交差する。
この本を読んで最初に思い出したのは「100万回生きたねこ」でした。
あの絵本はファンがとっても多いんですが、実は私、あのねこの傲岸さが大嫌いで(爆)。
少女を殺して自分の愛と家族を守ったオトコもイザナキも、ねこも、ね?(爆)
自分の愛に殉じたことに酔いしれて、すげー身勝手で。でも全然そんな意識はもってなくて得意げでさえあるような。
イザナミが女神でさえなかったら、「死」という優しい忘却があるのに。と。
なんだか神って哀れですね、などという不遜な感想を持ってしまいました・・・m(_ _)m
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