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cassyu
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大学図書館のパートのオバちゃん
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「愛するひとを失う」ことは身をよじって慟哭しても耐え切れることではなく・・・
その痛烈な喪失感は悲しい、哀しいなどという言葉で表されるよりも、もっと深いところから、どうしようもなく、とめようもなく溢れてしまう感情・・・
それは万人に共通する感情でいつかは絶対に・・・どのような形でか出会ってしまうことを万人が知っている感情です。

最近は、職業作家さん以外の雑な文章書きがその感情をモチーフにつかうことによって、大ヒットを飛ばすことが大流行しています。
人の中にある、その絶対的な感情と読み手の想像力だけに寄りかかって書かれたお話・・・私はすすんで読みたいとは思わないのですが、ある意味マーケティングの勝利なのでしょうね。
「せ○ちゅー」とか「東京○わー」とかどんなものだか読んでみての私の感想です。ご気分をわるくなさった人がいたらごめんなさいね。・・・映画化、TV化を狙って後続も陸続と出てるらしいですが、「恋人が不治の病に!」ってモチーフは正直もうCMでさえ、勘弁してよって思います。


この石田衣良さんの短編集は「かけがえのないものを失くした大きな喪失感から人が、自分の人生に帰ってくるまでの物語」を集めた作品集です。
表題作の「約束」は大阪池田小事件へのオマージュです。
亡くなった子どもたちへの鎮魂とともに、たいへんな恐怖と幼くして大きすぎる喪失感にさらされた子どもたち、その小さな魂を守れなかったと悔やむひとたちへの、職業作家としてのせめてもの励ましです。

ぜひ、ぜひ、ご一読を。
でもどうぞ、通勤電車や喫茶店での待ち時間潰しで紐解くことだけは避けてくださいね。
泣き顔を待ち合わせの相手に見られちゃいますよ♪
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