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この本を読もうと思ったきっかけは折り返し部分が校正の原稿だったから。
主役の女性が出版社の校閲をしているひとだったからです。

親の商売(爆)が教育出版物の編集なので、私も校閲もどきの仕事はしたことがあって・・・というか、もう殆どゴーストライター状態だったんですが、そのときはww
トンボの研究をなさっている先生の日記から、子ども向けの海外採集記を書き起こしたので、不要部分をバッサバサ切って、文章を整えて・・・
って(爆) この主人公は文章のプロを相手に校閲していますから、もっと苦労してますし戦場ですし、そういう部分は誇張した実録なのかな?とも思いますが・・・
そういう充実した生活を送っている主人公に突然角がはえた、という話です。

出版ってこんなに狭い世界なんでしょうか・・・そうなんでしょうね~
楽しそうですが内輪受けの部分もありそうです。そもそも本好きが本を読むって大前提があって、その部分に寄りかかってるような気配が感じられました。
・・・この話を読んでる人にこの文章を見せたら「あ、あそこのシーンのパロディだ」って思ってもらえるかな?

広告と小説に対する議論はホントに考えさせられました。
最近多いですよね・・・小説形態の広告。飛行機のなかで手に取る冊子などは殆どそういう小説で占められていますよね。それを「広告」とわかって読んでいる場合はいいけれど、それを「本」にしてしまってはいけないのではないか・・・そんな議論を侃々諤々している下のフロアでは「売れる雑誌がいい雑誌!」と言い切ってはばからない編集者がスクープを狙っている・・・その両方が存在して出版社が成立している。
世の中の当たり前の縮図ではありますが、青臭い部分も世知辛い部分も併せ持って、ほどほどにがいいよね~(笑)って、ごくまっとうな感想を持ってしまいました。
だから、ね。彼女の進んだ道は私にはとっても物足りなかったですし、なぜラストであの人が・・・って不満の残る部分がありました。
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