村の記録&読書記録(笑)
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浅倉卓弥氏の長編と短編集を。
「このミス」の第1回目の大賞を獲得した作家さんで受賞作の『四日間の奇跡』は早くに読んでいたのですが、それがあんまり私には感銘できない・・・イマドキのケータイ小説みたいな作品でしたので(笑) 「いまだにアレだったら切り」と思ったのですが、
長編の『雪の夜話』ほうは実に達者な出来でした。
この主人公も天賦の才をもっていて、それを自分で活かしきるすべを見つけてあるけれど、それと引き換えに対人関係を捨ててしまっているような人。それでは「会社」という組織の中で生きていけるはずもなく、挫折して戻ってきた郷里の公園で、高校生の時出会った不思議な少女と再会する。
雪子の存在の自己確認がちょっとくどかったですが、そのほかは・・
人はだれだって自分の在った証を残したいものですよね。。。
短編集の『ビザール・ラヴ・トライアングル』
『紅い実の川』という一編を除いてあとの作品のテーマは、「死者の思い」「死者への思い」でした。
短編向きのプロットではありますが・・・「読ませる」まではいかないかもしれません。
色彩と熱を感じさせる文章はおじょうずだとは思いましたが・・・
福永武彦さん(池澤夏樹さんのおとーさんw)のイメージが浮かんできました。
福永さんの本を読んだほうがいいかも(爆)
ということで(笑)
文章の力はある作家さんなのでバケてくるかもしれませんね。
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