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お嬢が高校から借りてきた本。
あちこちのTV番組や雑誌で高評価だったようですが、書評は低飛行のようで・・・
なんの予備知識もなしで読んだのですが、評価が二分されるのも判るような気がしました。
物置になってたモデルルームを、自分の手で居心地のいい食堂に作り上げていくさまと、こだわった食材で作り上げられていく料理の描写は「求めているものを掴んでいる」雰囲気に満ちていてとても素敵だと思いました。最後のエルメスも、ふくめて。料理って結局そういうことだと思うんです。
肉も魚も野菜も。命あるものを糧として。
農家の方が丹精籠めて大事に育てたものをいただいて、美味しく!と真心こめて料理し、食することが「食」を単に肉体維持の方便以上のものに押し上げているのだと思います。
そこは、ホントに素敵でした。
問題はそこをつなぐ人間サイドの筋書き・・・ですね~。。。
食堂に食べに来てくださるお客様のエピソードも、主人公の周りのエピソードも、主人公本人のエピソードも、内容は重たいはずなのに、なぜか印象は薄くて残らないのです。
なんか逆にね? 重たい告白をすぐ後にひかえた場面で「予感だけで塩加減をぶれさせるな~料理人!」なんて感想をもっちゃうのは、やっぱり違うと思うんですよね・・・
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